私が中絶した話し。-5
そして病院で診察代17,000円を払い祖母の家へ。
何をする気力も無く気付いたら寝ていた。
小さい時の夢を見た気がする、そしていじめられていた時の夢も、何でこのチョイスなのか私でも分からない。
夕方頃仕事が終わった両親が来て話し合いをした。
まずは入院と治療費用の41万円をどう工面するかから、入院当日の朝病院に前金として41万円を納めないと手術が出来ないのだ。私は週数ギリギリ火曜日まで(今は木曜日)に41万円用意しないと降ろせない、降ろせないとなると産むしかない。この時の私は絶対に下す気で産むだなんて考えてなかった。
41万の大金なんて私にも我が家にも父方の祖母宅にも有るはずなくて、母方の祖母宅に頼る事にした。
母の方の家族はかなり難がある家庭で話すと長くなるのでここでは軽く触れる程度にします。
取り敢えず母方の祖母も祖父も尊敬に値する人では無いし、母も実の両親を嫌って連絡も滅多な事が無いと取らない。
以前母から聞いた話だと母親に産まなきゃ良かったと言われそれ以来、高校を卒業したらすぐに家を出て母から離れると心から決めたらしい。しかも最近母方の祖母の心臓が良くないらしくあまり変な風に刺激はしたくないという。
でも事が事だ、仕方なく電話をかける。
が、やはり母方の祖母宅にも41万の大金なんて無く、、、。
最終的に叔父に借りる事が出来た。
色んな人に迷惑をかけて、私の甘い考えで1つの命を殺す。
迷惑をかけて大金をかけての人殺し。
私がもっと考えて、私がもっともっとしっかりしてれば、助かった命。
それを、私は殺すのだ。
入院するまでの三日間は地獄だった。
訳も分からず涙が出てきて、イライラは収まらず母親と衝突して。
もう何もかも嫌になって、自暴自棄になってODしてリスカもしてやろうかと思ったが入院先で面倒な事になるのも嫌だから我慢した。
そして、入院当日。
私は明日お腹の子を殺す。
私は人殺しになるのだ。